未来の急騰株を探す
株は材料だけでなく、業績がしっかり伸びているまたは、その土壌がある企業を買うことで、市場が評価に評価されるタイミングがあると考えています。その理想のストーリーは下記と考えてます。
✅ 理想の上昇ストーリー
- 機関投資家が見ていない(≒PER低め、アナリスト未カバー)
- 業績は伸びている(売上・利益ともに年10%以上)
- 時価総額が小さすぎず、将来の成長余地あり(例:300〜800億円くらい)
- 株価がじわじわ上昇(出来高は少なめ=需給が良い)
- 決算・IR資料がしっかりしていて、いずれ注目される土壌がある
- 流通株式が増え、日経・TOPIX・投信が組み入れ始める
- 株価は2倍、3倍へ……🚀
東証上場企業約4,000社の内、時価総額が100億円未満の企業は1,300社前後、つまり1/3にものぼります。東証改革が進んでいても、まだまだ時価総額が上がる余地はあると考えます。
毎週、ある指標に注目して、時価総額300億円~800億円の企業をリストアップし、未来の成長株をみつけていきます。
スクリーニング定義
今回は、 配当性向 で上位企業を確認してみます。
配当性向(Dividend Payout Ratio)とは、企業が得た当期純利益のうち、どの程度を株主に配当として還元したかを示す指標です。
株主還元を配当で行っているかがわかる指標になっています。その他の株主還元指標として次のものがあります。
- 総還元性向(Total Payout Ratio): 配当と自社株買いの合計が純利益に対してどれだけの割合か。
- 自社株買い比率(Buyback Ratio): 自社株買いがどれくらい行われたかを見る指標。
- 配当利回り(Dividend Yield): 現在の株価に対して年間配当金がどれだけの割合か。
- 株主資本配当率(DOE/Dividend on Equity): 企業が株主資本に対して、どの程度の金額を配当として支払ったかを示す指標です。
共通
- 東証上場企業(プライム、スタンダード、グロース)
- 時価総額:300億円~800億円
今回
- 前期純利益プラス
- 配当性向でソート
※四季報オンラインで抽出するため、ネットキャッシュを次のように定義しました
- 項目式内容:100 * [普通株配当金前期(億円)]/[当期利益前期(億円)]
📈 スクリーニング上位
ネットキャッシュ比率が1を超えている企業は34社
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市場: スタンダード
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時価総額: 359.86億円
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My_配当性向: 3,055.38
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調整後1株利益前期(円): 0.61
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PBR (直近Q): 1.78倍
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当期益前期: 0.65億円
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自己資本比率: 24.47%
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特定株: 61.5%
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パチンコホール等向けの貸金業と不動産業
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データセンターで、GPUサーバ稼働させる計画あり
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市場: スタンダード
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時価総額: 518.24億円
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My_配当性向: 813.66
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調整後1株利益前期(円): 6.95
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PBR (直近Q): 0.27倍
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当期益前期: 1.83億円
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自己資本比率: 68.36%
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特定株: 69.7%
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九州が中心、全国に361店舗あるホームセンター
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市場: プライム
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時価総額: 317.45億円
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My_配当性向: 570.76
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調整後1株利益前期(円): 7.02
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PBR (直近Q): 0.4倍
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当期益前期: 2.6億円
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自己資本比率: 55.25%
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特定株: 44.9%
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固定抵抗器で世界首位級。自動車向け
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一株利益予想25年から7.0→12.1→62.0※22年23年は129円、198円なので回復基調?
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市場: プライム
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時価総額: 422.76億円
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My_配当性向: 311.3
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調整後1株利益前期(円): 17.48
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PBR (直近Q): 0.52倍
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当期益前期: 6.99億円
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自己資本比率: 44.65%
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特定株: 48.9%
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アルミスクラップを再生利用するアルミ2次合金地金のトップ
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アルミ価格推移 年次だと上がっているか上限付近に見える
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市場: プライム
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時価総額: 319.47億円
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My_配当性向: 296.61
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調整後1株利益前期(円): 17.96
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PBR (直近Q): 0.56倍
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当期益前期: 5.9億円
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自己資本比率: 39.68%
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特定株: 37.6%
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自動車向けコイル製造 海外売上9割で海外M&A積極的
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市場: プライム
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時価総額: 310.42億円
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My_配当性向: 294.01
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調整後1株利益前期(円): 17.68
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PBR (直近Q): 1.14倍
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当期益前期: 4.51億円
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自己資本比率: 64.57%
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特定株: 55.3%
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IR支援電子開示システム開発。BPO等もあり。開示資料、目論見書等はほぼ寡占
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市場: プライム
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時価総額: 722.86億円
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My_配当性向: 215.57
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調整後1株利益前期(円): 60.36
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PBR (直近Q): 1.07倍
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当期益前期: 17.78億円
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自己資本比率: 58.94%
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特定株: 52.6%
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制御機器。工場用スイッチ、ランプ等で国内シェア首位
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M&A積極的
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市場: プライム
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時価総額: 756.05億円
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My_配当性向: 215.37
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調整後1株利益前期(円): 35.32
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PBR (直近Q): 0.87倍
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当期益前期: 14.96億円
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自己資本比率: 68.04%
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特定株: 50.7%
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伝動ベルト製造大手。国内シェア首位。自動車用、農機など
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四季報のEPS予想25年から35.3→196.5→167.8
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市場: プライム
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時価総額: 582.93億円
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My_配当性向: 187.6
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調整後1株利益前期(円): 26.11
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PBR (直近Q): 1.07倍
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当期益前期: 11.38億円
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自己資本比率: 47.29%
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特定株: 57.9%
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エンタメ音楽首位。
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筆頭株主はサイバーエージェント
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市場: プライム
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時価総額: 416.83億円
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My_配当性向: 182.67
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調整後1株利益前期(円): 12.6
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PBR (直近Q): 1.4倍
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当期益前期: 3.29億円
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自己資本比率: 81.87%
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特定株: 42.0%
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高級総菜の製造・販売
考察
1. 独自分野での首位・高シェア(寡占企業)
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該当例:KOA、スミダコーポ、IDEC
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特徴と背景:
- 成長投資(研究開発や拠点拡大)に資金を大量に必要としない、成熟産業に属している。
- 高品質・高信頼性を武器に市場を押さえているため、価格競争が相対的に少ない。
- 景気変動に左右されにくく、営業キャッシュフローが安定しており、その分を株主に還元しやすい。
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補足:
- スミダのようにM&Aも活用する企業は投資余力を保ちつつ還元していそう
- 為替(円安)がプラスに働いている業種では、実力以上に配当性向が高く見える可能性がある
2. 創業者や特定株主の保有比率が高い企業
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該当例:ナフコ、ロック・フィールド、プロネクサス など(創業家色が強いと見られる)
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特徴と背景:
- 大株主(創業家・関係者)が配当で実質的に「所得化」しているケース。
- 株式売却による現金化には税制上不利な側面があるため、配当として取り出すほうが効率的。
- 特定株比率が高く、浮動株が少ない場合、株価よりインカムゲイン(配当)重視の経営になる傾向。
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補足:
- IR(Investor Relations)姿勢「安定株主を重視」「アクティビスト忌避」を確認したい
3. 一定の安定株主が存在し、株主還元意識が高い企業
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該当例:プロネクサス、IDEC、バンドー化学など
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特徴と背景:
- 機関投資家、銀行、取引先などの安定株主を意識した長期的な経営。
- 業績がブレにくい or 説明責任が明確な業態では、定常的な配当政策を維持しやすい。
- 経営陣が「株主還元=株価維持」と捉えている可能性が高い。
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補足:
- 上場から長期間経過しており、急成長よりも「安定と信用」が重視されるフェーズに入っている企業が多い。