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証券会社のレーティング投資のバックテスト(2022年、2021年、2020年)

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分析方法

①、②から有利な条件で、バックテストを行います。

レーティング勝敗結果(2022年)

TOPIXの状況

2022年のTOPIXは大発会の1月4日始値2015.61から大納会12月30月終値1891.71で、年間リターンは-6%の厳しい年でした。

集計結果

証券会社レーティング発表数勝率勝ち数負け数
各社合計852945.63%38924637
-----
大和123249.43%609623
野村130743.92%574733
三菱UFJ124445.18%562682
みずほ112747.03%530597
SMBC日興118743.98%522665
MS86848.85%424444
JPM81844.62%365453
CS46342.98%199264
マッコーリー27237.87%103169
ドイツ1136.36%47

全体的な地合いが悪く、全体としては勝率45%となっています。 的中率トップの大和証券でも49%と半々にもなっていません。 ドイツ証券は36%ですが、NTT、KDDI、ソフトバンクの通信キャリア3社のみ対象としているため、 時価総額が大きい銘柄によりTOPIXの影響を受けた形になっていると思われます。

個別株の状況

2022年はどの株を買っていれば良かったか、それを推奨している証券会社があったのか確認します。

証券コード社名市場2022年大発会始値2022年大納会終値年間収益率
4575キャンバスグロース1831168538%
6338タカトリスタンダード14008080477%
2767円谷フィールズホールディングスプライム2601363.5424%
5726大阪チタニウムテクノロジーズ◯プライム8023880384%
8139ナガホリスタンダード237976312%
4393バンク・オブ・イノベーショングロース17116260266%
2872セイヒョースタンダード1066.6673756.667252%
9827リリカラスタンダード182620241%
7859アルメディオスタンダード157517229%
3187サンワカンパニーグロース4271385224%
7692アースインフィニティスタンダード48.861145.25197%
5727東邦チタニウム◯プライム9502790194%
1514住石ホールディングススタンダード140393181%
3181買取王国スタンダード290.5786.5171%
7868広済堂ホールディングスプライム7992120165%
7991マミヤ・オーピースタンダード6101614165%
3093トレジャー・ファクトリープライム4751221157%
3306日本製麻スタンダード364916152%
4334ユークススタンダード5361342150%
7080スポーツフィールドグロース365912.5150%
9274KPPグループホールディングスプライム329791140%
4417グローバルセキュリティエキスパートグロース16803995138%
6561HANATOUR JAPANグロース6921637137%
7352TWOSTONE&Sonsグロース420.5973131%
4777ガーラスタンダード224515130%
4395アクリートグロース14663350129%
6249ゲームカード・ジョイコホールディングススタンダード10442352125%
2813和弘食品スタンダード27486170125%
4442バルテスグロース13903105123%
2585ライフドリンク カンパニー◯プライム11782623123%

SMBC日興が2022/2/24時点でHold→Buy推奨しています。

大和証券が2022/6/6にSell→Buy推奨にしています。2022/6/6始値が2,536円、半年後の2022/12/6終値が4,050円。収益率が59.7%の好成績となっています。

こちらも大和証券が2022/6/6にSell→Hold推奨にしています。

下2社はウクライナ侵攻に伴ったレアメタル供給源による資源価格上昇によるテーマ株です。ウクライナはチタン生産量で世界5位のため、チタン加工を行う2社がチタン関連銘柄として買われているようです。

市況に左右されるため、レーティングのカバーしている銘柄にならないのでしょうか?

引用元:低位株×テーマ株ちゃんねる

2022年まとめ

相場が厳しいからか、アナリスト予想も外れた形となっています。一般投資家だけでなく、機関投資家も参考にしているレーティングでもこのような結果のため、資産を守る投資の重要性がわかります。

レーティング勝敗結果(2021年)

TOPIXの状況

2021年のTOPIXは大発会の1月4日始値1810.45から大納会12月30月終値1992.33で、年間リターンは+10%の上昇相場の年でした。 米国の大型財政出動による米国株の上昇、コロナ禍からの経済回復が期待され、株式相場も盛り上がりました。

集計結果

証券会社レーティング発表数勝率勝ち数負け数
各社合計895044.87%40164934
-----
大和134751.08%688659
JPM79048.48%383407
MS95445.60%435519
三菱UFJ132445.09%597727
SMBC日興117344.76%525648
みずほ113542.64%484651
野村133342.61%568765
マッコーリー39242.35%166226
ドイツ540.00%23
CS49733.80%168329

全体としては勝率45%となっています。 的中率トップの大和証券がなんと半分超えの51%。 丁半博打で立派な成績になってしまうので、アナリストって難しいですね。 クレディ・スイスに至っては33%です。

個別株の状況

2021年はどの株を買っていれば良かったか、それを推奨している証券会社があったのか確認します。

証券コード社名市場2021年大発会始値2021年大納会終値年間収益率
3936グローバルウェイグロース47.167303542%
2158FRONTEOグロース6113310442%
7254ユニバンススタンダード214938338%
3825リミックスポイントスタンダード79340330%
6335東京機械製作所スタンダード2591040302%
7078INCLUSIVEグロース300.6671196298%
9101日本郵船◯プライム803.3332920263%
3465ケイアイスター不動産プライム25108930256%
7036イーエムネットジャパングロース1174.54040244%
7816スノーピークプライム9303180242%
7089フォースタートアップスグロース12754345241%
6554エスユーエスグロース3791279237%
9107川崎汽船◯プライム707.3332306.667226%
3083シーズメンスタンダード3451120225%
7809壽屋スタンダード6272016.667222%
7187ジェイリースプライム6231945212%
4980デクセリアルズプライム13314155212%
5820三ッ星スタンダード425.3331311.667208%
8040東京ソワールスタンダード3841162203%
4582シンバイオ製薬グロース3841145198%
6236NCホールディングススタンダード5571654197%
6966三井ハイテックプライム393011270187%
6920レーザーテックプライム1231035290187%
6627テラプローブスタンダード7212065186%
4251恵和プライム1065.53020183%
6957芝浦電子スタンダード30908730183%
6626SEMITECスタンダード1262.53562.5182%
9127玉井商船スタンダード6231756182%
8508Jトラストスタンダード203569180%
6779日本電波工業プライム6401791180%

2021年はなんといっても海運業です。2021年3月期に13年ぶりの史上最高益を更新しています。

海運業はバルチック海運指数や中国コンテナ指数等で運賃市況が業績開示前に予想できるため、これらの指数を思惑に大きく動きました。

結果論ですが、時価総額1000億近い大型株が2020年~2022年で10倍(テンバガー)を達成しています。

それでも2023年時点で、PER8倍程度と東証平均といわれる12倍に及ばず、PBRも0.7倍と東証のPBR改革基準である1倍を割っています。

6社がレーティングを発表しています。 ・三菱UFJ ・みずほ ・JPM ・野村 ・MS ・大和

三菱UFJ証券に関して、2021/1/15から2021/12/1まで、合計7回も発表し、2021/1/15に買って、半年後に売ると+92.3%となりました。

他のタイミングでも推奨時に購入しているとすべて勝ち、特に2021年の前半に買っておけば、2倍程度にはなっています。

複数の会社がレーティングを更新している銘柄は強い可能性がありますね。

・三菱UFJ ・みずほ ・JPM ・野村 ・MS ・大和

こちらも同様に6社。買ったタイミングによっては負けるケースもあります。

JPMに至っては、2021/2/25、2021/6/14、2021/6/23、2021/8/30、2021/11/30、2021/12/13の合計6回ですが、このタイミングで購入し、半年後に売ると全てマイナス。

大和証券も推奨時に買うと、マイナスになります。

川崎汽船は海運業の中で3番手、2020年時点でマイナスキャッシュフローということもあり、評価が割れていたのかもしれないですね。

2021年まとめ

相場は好調ですが、アナリスト予想は外れた形となっています。

好調な銘柄を推奨していてもタイミングにより、負けるケースがあります。

銘柄×タイミングが重要ということで、株は難しいですね。

レーティング勝敗結果(2020年)

TOPIXの状況

2020年のTOPIXは大発会の1月6日始値1699.6から大納会12月30月終値1804.68で、年間リターンは+6%の上昇相場の年でした。

ただ、3月17日に年初から-29%安値の1199.25をつけるなど、新型コロナウイルスによる大荒れ相場となりました。

4月に緊急事態宣言が発令されるなど、世の中も不安定な様相でしたが、各国の中央銀行の財政出動により、株安の流れは底打ちしました。

集計結果

証券会社勝率勝ち数負け数
総計48.98%39794144
----
マッコーリー58.25%247177
大和54.31%674567
MS54.18%493417
CS49.46%138141
JPM49.31%357367
SMBC日興46.72%477544
三菱UFJ45.43%502603
野村45.36%621748
みずほ44.91%468574
ドイツ25.00%26

全体としては勝率49%と約半数の的中となっています。的中率トップのマッコーリー証券がなんと58%でほぼ6割。

大和証券、モルガン・スタンレー証券も50%を超えています。2022年、2021年に比べて、成績が良い年のようです。50%程度ですが。

個別株の状況

2020年はどの株を買っていれば良かったか、それを推奨している証券会社があったのか確認します。

証券コード社名市場2020年大発会始値2020年大納会終値年間収益率
4308Jストリームグロース3632675637%
3856Abalanceスタンダード194.6671256.667546%
2150ケアネットグロース188.751172.5521%
4488AI insideグロース1235073400494%
3998すららネットグロース9175420491%
4477BASEグロース3431952469%
3962チェンジホールディングスプライム7153525393%
6095メドピアプライム17628160363%
3681ブイキューブプライム6543025363%
4475HENNGEグロース9194160353%
5212不二硝子スタンダード5402374340%
3683サイバーリンクスプライム6162692337%
6400不二精機スタンダード2901243329%
3604川本産業スタンダード4501912325%
2929ファーマフーズプライム4792032324%
5337ダントーホールディングススタンダード113479324%
6070キャリアリンクプライム6162242264%
4480メドレープライム12904540252%
3788GMOグローバルサイン・ホールディングスプライム25298850250%
3663セルシススタンダード181.25631.75249%
1407ウエストホールディングススタンダード1067.4553650242%
9519レノバプライム11773960236%
7038フロンティア・マネジメントプライム710.52383235%
6035アイ・アールジャパンホールディングスプライム491516480235%
4436ミンカブ・ジ・インフォノイドグロース12203995227%
3902メディカル・データ・ビジョンプライム8682836227%
3937Ubicomホールディングスプライム12203985227%
6532ベイカレント・コンサルティングプライム5541809227%
6036KeePer技研プライム689.52231224%
6254野村マイクロ・サイエンスプライム10003210221%

2020年はアフターコロナ銘柄としてのオンラインや巣ごもり消費関連に注目があつまりました。

Jストリーム、すららネット、BASE、ブイキューブなど、ネット関連企業やDX支援のベイカレント・コンサルティングなどが、目立ちます。

大型株が少ないため、各社がカバーしている銘柄は少なかったです。

クレディ・スイスが推奨しています。

グロース銘柄(当時マザーズ)で、外資系証券が推奨していたとは珍しいですね。

個人や小規模ビジネス向けECプラットフォームサービスの「BASE」を運営していて、当時CM等もやっていたと思います。

ただ、推奨時期は2020/11/11で始値1994円、半年後に売ると1547円となり-22.4%の大失敗となっています。

医師、医学生向けのWebサービスであるMedPeer(メドピア)を運営しています。

大和証券がレーティングを2020/10/19に新規で格付け。なんとSellでした。

発表日の始値5840円に対して、半年後の終値が6820円の+16.8%。

しかし、同時期のTOPIXのリターンが+20.3%だったため、勝ちとしていますが、納得感はありません。

引用元:コロナ禍の2020年、株式相場を振り返る

2020年まとめ

相場は大荒れでしたが、アナリスト予想は50%以上の会社が3社もありました。

3月の安値で買えていれば、その後の上昇を取ることができているので、推奨も3月以降にだしたものは当たっている可能性が高いですね。

特に、財政出動による金余りで大型株も買われていたので、格付けカバーしている銘柄も多い可能性があります。

データソース

トレーダーズ・ウェブの注目レーティング