HTTPのデメリットとHTTPSのメリット
インターネット上で情報をやり取りする際、通信の安全性を確保することは非常に重要です。 WebサイトがHTTP(Hypertext Transfer Protocol)で提供されている場合、情報の安全性に問題が生じる可能性があります。 一方、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)は、通信の暗号化によりセキュリティを強化しています。 本記事では、HTTPのデメリットについて詳しく説明します。
HTTPのデメリット
1. データの盗聴リスク
HTTPで通信する場合、送受信されるデータは暗号化されておらず、第三者が通信内容を盗聴するリスクがあります。たとえば、公開Wi-Fiを利用している際、悪意のある攻撃者が通信を監視し、パスワードや個人情報などの機密情報を盗み見る可能性があります。HTTPではこの盗聴を防ぐ手段がないため、重要なデータを扱うウェブサイトには適していません。
2. 改ざんの危険性
HTTPの通信は第三者によって容易に改ざんされる可能性があります。攻撃者が通信の途中で内容を変更し、悪意のあるコードやリンクを挿入することで、ユーザーが気付かずにフィッシングサイトに誘導されることもあります。このようなリスクは特に金融取引や個人情報のやり取りが行われるサイトでは深刻です。
3. データの偽装リスク
HTTPのデータ送信は、相手が正当な通信相手であることを保証しません。そのため、悪意のある攻撃者がユーザーを偽のウェブサイトに誘導し、正規のWebページと同じ外観を持つ偽装サイトを作成することが可能です。このような攻撃により、ユーザーは気づかないうちに個人情報を詐取されるリスクがあります。
4. SEO上の不利
Googleなどの検索エンジンは、HTTPSで提供されるWebサイトを優先的に表示する傾向にあります。HTTPを使用しているWebサイトは、検索エンジンのランキングで不利になる可能性があり、結果的にアクセス数の減少につながることがあります。また、ユーザーもセキュリティ警告を受ける可能性があり、HTTPサイトからの離脱率が高くなることが予想されます。
HTTPSのメリット
1. 通信の暗号化
HTTPSでは、SSL(Secure Socket Layer)またはTLS(Transport Layer Security)によって通信が暗号化されます。この暗号化により、第三者が通信内容を読み取ることができなくなり、盗聴や改ざんのリスクを大幅に低減します。これにより、ユーザーは安全に個人情報やクレジットカード情報を送信することができます。
2. 信頼性の向上
HTTPSを採用することで、Webサイトの信頼性が向上します。ユーザーはブラウザに表示される鍵マークを確認することで、そのサイトが安全であることを認識できます。この鍵マークは、サイトが正規の証明書を持ち、通信が暗号化されていることを示します。特にオンラインショッピングや金融サービスを提供するWebサイトにおいては、HTTPSの導入がユーザーの信頼を得るために不可欠です。
3. SEOの優遇
Googleは2014年以降、HTTPSを導入しているサイトを検索ランキングで優遇しています。これにより、HTTPSに対応しているWebサイトは検索結果で上位に表示されやすく、アクセス数の増加が期待できます。SEO戦略の一環としても、HTTPSへの移行は重要な要素となります。
4. セキュリティ警告の回避
近年、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの主要ブラウザは、HTTPサイトにアクセスすると「保護されていない通信」といった警告を表示するようになりました。これは、ユーザーにそのWebサイトが安全でないことを知らせるためのものです。この警告が表示されると、ユーザーがそのサイトから離脱する可能性が高まります。HTTPSを使用することで、このような警告を回避し、ユーザーの安心感を提供できます。
HTTPS化していない上場企業一覧(2024/09/29時点)
※★はリダイレクト設定がされていない。
業界別ランキング
小売業:10社 卸売業:8社 サービス業:6社
- 金融業界でSSL化していない企業は、利用したくないですね。もちろん、サービスサイトはしてあると思いますが、セキュリティに対する意識が低いとみなされそうです。
フィデアホールディングス(8713) 荘内銀行(山形県)、北都銀行(秋田県)
豊トラスティ証券(8747) 対面営業だとしても、、、
- 情報通信系でSSL化していない場合、色々気になりますね。
ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス(4433) 傘下のヒト・コミュニケーションズは派遣会社
SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ(9478) セキュリティ周りの含めたIT本出版
カナミックネットワーク(3939) 個人情報を取り扱う介護事業者向けソフトウェア
データホライゾン(3628) 医療データを扱う企業
調査理由
投資判断、企業を見るときの参考情報になるのではないかと思い、調査しました。
-
ステークホルダーからの見られ方を気にしない企業の可能性がある=IRなどの株価対策をしないのでは?
-
システム部門の声が小さい=DXをはじめとした変化を嫌うのではないか?
-
金払いがとことんケチ=必要な投資や経費をしない可能性があるのではないか?
SSL証明書は無料~年1万円程度
内製でも、外注でもSSL化は必須の状況下なので、把握はしているはず。 それすら支払おうとしない、もしくはWebを使ったIRに興味がない企業だと思われます。 また、リダイレクト設定に失敗している場合、スキルが低い企業である可能性もあります。